ジャッジの匿名制廃止

ジャッジの匿名制が廃止されることになりました。時期はまだ決まってないようですが、私はこの変更を支持します。ジャッジの匿名制に関しては賛成、反対の両方の意見があります。今回の変更についても両方の意見がでてますね。

ざっくりわけると、
賛成派:ジャッジの公平な判断を望む(選手、ファンを守る)
反対派:ファンの適切な対応を望む
(選手、ジャッジを守る)
かな。

誰がの部分をみているかで、考えがかわるような印象を覚えました。

賛成派はジャッジの透明性を高めること、反対派は悪質なファン(ファンと言えるかという問題はありますが、便宜上これで話を進めます)による中傷やソルトレイクの時のような不正を防止することができないという意見をみました。

匿名制だと不正ができないというのは、実際に不正をしたかを確認できないためらしいです。ソルトレイクの事件は迷走した挙句結果がよくわからないことになりましたが、再度同様のことがあればオリンピック競技から外すといわれています。そのためジャッジの不正はどうやってでもやめさせる必要があります。

不正防止のための匿名制ですが、そのせいでジャッジの責任が明白でないこともまた事実。ジャッジは名前がでている(試合ごとに名前がでます)、明らかにおかしいジャッジはミーティングで説明しなければならない、などジャッジが責任のない仕事はできないようになっているはずです。
でも、それは内輪で問題を解決しようとしてるともいえます。名前がでてるなら、プロトコルに名前をつけても問題ないはず。
あと、他のスポーツで誰がどの判断をしたのかわからないなんてことはありますか?やっぱりおかしいです。

で、ここで問題になるのが悪質なファンです。インターネットやSNSの発達とともになかなか攻撃的な人が増えてきたと感じます。個人の感想ですけど。ジャッジへ罵声をかける、ネット上での誹謗中傷などジャッジへの攻撃は目に余るものがあります。
これらからジャッジを守るのも匿名制といえますが、実際にはジャッジ全員への攻撃になってるのが現状だともいえます。
だとすると、悪質なファンを競技から追い出したり減らさなければならない。

私が考えるのは以下3点
1.テクニカルジャッジがみている映像を待ち時間に流す
2.ジャッジが判断する映像を増やす
3.会場でのジャッジへの誹謗中傷は認めない

1はジャッジがみている映像と観客(全方向からみる)テレビ映像(カメラ席からの映像)が違うことがジャッジへの不信感につながっているので、まずは同じ映像をみようということ。
テレビ映像でも慣れればこれくらいならeかなとかわかるようになるはずなんですが、いかんせん足元をうつしてくれない…。
お金と時間がかからないのはこれかな。せめて会場でだけでも同じ映像をみれば納得する観客は増えるはず。いちゃもんをつけたい悪質なファンは一定数はいると思いますが、それを一旦置いといてまずは不信感をぬぐうところから始めてほしいです。

2はジャッジのみる映像は1箇所からの映像なので複数の映像をみれば、今までよりも厳しい判断ができます。みのがしやみる角度によってかわる判断があるはずです。
申し訳ないですが、テレビ映像では確実にeにみえるのについてなかったりするのはみる角度も原因の一つではないかと。複数映像をみることでこの原因は解消されるはずです。
この問題は時間がかかること。今ISUは時間短縮を目指しているのでジャッジに時間がかかることは歓迎されない…。
試合に出られる選手をこれ以上減らすのも選手がかわいそうだしなー。

3は実力行使ですよ。ジャッジへのブーイングはスケートにはあいません。盗撮ともども会場からの追い出しを会場の係の人の権限にしてもらいたい。
悪質なファンは他のファンの迷惑です。
煽る人も同じです。

つらつらかきましたが、この意見にも反対意見はあると思います。文章を公開している以上、みている人は少なくても文責は私にあります。

『批判は返り血を浴びる覚悟があって初めて成立する』

これは書評家の豊崎由美さんの「ニッポンの書評」の一文です。ここで述べられているのは書評についてですが、どの分野でも同じだと思います。

今回のジャッジの匿名制廃止について反対派の方の批判になっていると思います。議論したい方はコメントへどうぞ。